親に相続対策を促す方法
相続対策を親にしてもらう方法、ご存知ですか?
遺産相続に関する相談を聞いていると、自分自身の終活や相続対策に全く関心のない「親」に対してさまざまな不安や苛立ちを抱えた相続人の方々が大変多い実態に気付かされます。
また被相続人である親に隠し子がいたり、親兄弟との不仲によって争族が生じる可能性に気付いている相続人の皆さんは、「生前に少しでも相続対策をして欲しい」といった想いにより、複雑な想いを抱える傾向があるのです。
では、自身の終活に対して無頓着な親に相続対策をしてもらうためには、どんな声掛けが必要となるのでしょうか?
ニュースや近所の人の話から積極的に相続の話題を出す
相続に関して全く興味がない親は、生前に対策を講じるメリットをあまり理解していないとも考えられます。
このような人達に「相続対策を早く行ってよ?」と言っても当然動くわけがないとも考えられますので、そうした場合は相続トラブルをテーマに取り扱うニュースやドキュメンタリーなどの番組を見せて、遺産相続に関する会話のできる雰囲気を作ることも必要です。
また実際に親と面識のあるご近所さんや友人知人のエピソードであれば、相続知識の少ない方々でも想像しやすい存在となりますので、まずは遺産相続に関する話に触れる機会を増やす努力をしてみてください。
「もし○○が亡くなったら?」という会話もおすすめ
健在の両親ともに相続への関心がない場合は、「もしお父さんが亡くなったら、相続手続きは誰が進めるの?」とか、「もしお母さんが死んでしまった時、節税対策はきちんとできるかな?」といった具体的な質問をする方法もおすすめです。
また近頃では、お墓の生前購入によって節税可能な仕組みも多くのメディアで紹介されていますので、質問の中でこうした知識を少し教えてあげても良いでしょう。
ストレートに気持ちを伝えることも大切
親の持っている財産の大半が不動産の場合は、現金がないことにより相続税の支払いが難しくなるいこともあります。
今現在、親が元気に生きている状況でこうした問題に気付いているなら、「納税準備資金が必要だから、早めに対策について話し合いたい」といった想いをストレートに伝えても良いでしょう。
また何を言っても全く対策を講じてもらえず、被相続人が亡くなった後にさまざまな相続トラブルが生じる可能性がある場合は、親を説得する方法を含めて相続問題に詳しい弁護士に相談をしてみても良いでしょう。